【成形のコツ!】塩パンに巻くバターは冷凍すると作業性UP!冷凍or常温バターで味や作業性に差があるか比較/検証しました

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今や多くのパン屋さんで売っている『塩パン』
大ブームになって以来、もう定番のパンの仲間入りになりましたね!

レシピもたくさんあり、お家でも作っている方も多いと思います。



家族や友人にも人気があるので、私も幾度となく作っていますが、 
塩パンの成形の難易度は高い!!です。

それは、、
《Ⅰ》ロール状の成形である事
《Ⅱ》常温でも柔らかくなるバターを包みこむ 

以上の2点がポイントとしてあげられるためです。

塩パンに巻くバターの温度は?バターの融点から考えてみよう!

ロール状の成形についても『コツ』はたくさんありますが、
今回は《Ⅱ》のバターの温度に注目していきたいと思います。

バターは温度にとても敏感な材料です。

溶け始める温度(融点)は28.5~33.3℃。 (参考文献:NEW調理と理論 第二版)

体温より低いのです。

夏場の室温ではふにゃっと柔らかい状態になってしまいます。
また、手の温度が高い人が触っても、表面がツルツルと溶けてしまいますね。 

さて、塩パンの成形では
『伸ばしたパン生地にバターを巻き込む』という作業があります。


このとき、バターが溶けていたり、柔らかくなってしまった場合どうなるでしょうか?
                  ↓
*溶けたバターがパン生地に広がって滑る。。上手くロール状に巻き込むことができない(゚д゚lll) 

*手に溶けたバターが付いてツルツル(゚ロ゚) 触ったパン生地が滑って上手く成形できない。。

作業性がとても悪いです。

それでも、慣れてくればささっと作業する事はできますが、
家でパン作りをする場合は、パン屋さんのように毎日何百個も成形するわけではありませんね。

そこで、バターの特性に注目して、効率よく作業する方法を考えましょう!!

バターは室温でも柔らかくなりますが、冷えていたらどうでしょうか?
     ↓
そう、固いままです。

冷蔵庫で冷えたバターをトーストに塗るは大変ですよね(・_・;) 
そうイメージするとわかりやすいと思います!

ところで、1回の分量で塩パンを作るのに6個くらい仕上げるとします。
成形にどれくらいの時間がかかるでしょうか?

室温にだしておくと溶けてしまうからと、
1個成形する事に、冷蔵庫からその都度冷えたバターを出しても良いですが、面倒ですね(^_^;) 

では、もっと冷やしてはどうでしょうか? 
冷凍したカチカチに固まったバターを巻き込む!!

実際に私は冷凍したバターを使って塩パンを作ります。

ここで、疑問が。
そんなに冷たいバターを巻いてもパン生地は大丈夫なのか?

そこで、常温に置いたバターと冷凍したバターで塩パンを作り、
仕上がりに差があるのか検討してみました!!

【検証】塩パンに冷凍したバターを巻き込んでも良い?成形の作業性を比較!

室温16℃ 湿度53% 

①15分以上常温に置いたバター 
(表面温度:10~12℃)

②冷凍したバター(お皿も一緒に冷凍)
(表面温度:ー10℃)

塩パンに巻き込むバターを予め1個・5gずつに切り分けています。

①15分以上常温に置いたバター
この日の室温は16℃。寒い日でした。
なので、室温に置いてもバターは固形のまま。ふにゃふにゃに柔らかくなる事はありません。

この常温のバターで塩パンの成形をします。
正直、私はパン作りに慣れているので、これくらいの固さであれば問題なく成形できます。 

この時、娘にも作業をさせていました。
娘はまだまだ初心者。子どもで、手も温かいです。

娘が成形する様子を見ていると、、
まず、手が温かいのでバターを触るだけでツルツルとバターの表面が溶けます。 
それがパン生地に付くと、最初のひと巻きがとても難しい。。 

苦戦しながら作業をしていました。

②冷凍したバター
カチカチに固まっています。
お皿も一緒に冷凍庫に入れていたので、ある程度の時間は低温を保つことができます。

冷凍庫からだして5分後に表面温度を測ってみたところ、1~2℃になっていました。 

冷凍したバターで塩パンの成形をしていきます。
手で触っても、少しの時間であればカチカチのバターの表面が溶ける事はありません。

冷凍したバターで成形をする時は、娘も効率よく作業をしていました。

以上より、
作業性が良いのは『冷凍したバター』です!!
この日は気温が低く、寒い日でしたが、
室温が高い日はバターの温度管理に、より注意が必要になりますね。

【検証】塩パンに冷凍したバターを巻き込んでも良い?発酵時間、味や食感に影響はあるのか?

醗酵温度35℃、45分

最終発酵後の①常温に置いたバター、②冷凍したバターをそれぞれ巻いたパン生地です。

大きさに違いはありません。
特に発酵後のパン生地の膨らみに影響はないようですね。

焼き上がったパンはどうでしょうか?

焼成直後の①常温に置いたバター、②冷凍したバターをそれぞれ巻いた塩パンです。
同じ天板で同じ温度・時間焼いています。

焼成中の膨らみ具合も変わらず、ほぼ同じ程度の焼き色がついています。

断面を比較してみましょう!!

①常温に置いたバターを巻いた塩パン
②冷凍したバターを巻いた塩パン

パン断面の内相のキメや膨らみはほぼ変わりません。

①常温に置いたバターを巻いた塩パンにある大きな空洞は、
中央にいれたバターが溶け出した時にできるものです。


味や食感も比較してみます!
率直に、、同じように美味しいです。

以上より、
塩パンを成形する時に巻き込むバターは、

①常温に置いたバター
②冷凍したバター 

 

どちらを使っても、発酵時間や焼成時間、味や食感に変わりがない事がわかります。


◎まとめ◎塩パンの成形で巻き込むバターは、冷凍するのがおすすめ!作業性がUPする!

今回、塩パンに巻くバターの温度について検証しました。

①常温に置いておいたバターを成形するのは、
特にパン作り初心者さんの場合は難しいと思います。

今回の検証結果では、巻き込むバターの温度が違っていても、
出来上がったパンの味や食感に大きな差はありません。

それでは、作業性が良い冷凍バターのほうが扱いやすいですね。

予め冷凍しておいたバターを使用すると、作業性がよく、
成形のスピードや形の綺麗さの向上にもつながります!!

【point】
◎バターを1個ずつ等分に分けて、包みやすい形(棒状)に揃える
◎バターを乗せるお皿ごと冷凍し、
温度の上昇をできる限り小さくする

下準備の手間はありますが、後の作業は断然楽になります!

良かったら、試してみてくださいね。
皆さんのパン作りの手助けになれば嬉しいです\(^^) 

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