しっとりパウンドケーキを作るための3つのコツ!レシピだけではない工程のポイントとは?

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お店みたいなしっとりきめ細かいパウンドケーキを作りたい方へ。

ホームメイドスイーツの代表選手であるパウンドケーキは、
美味しく作るためにはたくさんのコツがあります。

こんな経験はありませんか??

◎パウンドケーキが膨らまなかった。
◎パサパサで硬くなってしまった。
◎モロモロとして口溶けが悪い。
◎お家で作る味から抜け出せない。

ワンボールでできる簡単手作りお菓子というイメージですが、
自分の納得できるようなパウンドケーキが作れないとお悩みの方も多いと思います。

口コミの評判が良いレシピで作ったのに、
残念な仕上がりになってしまう。という事もしばしばあります。

このブログでは、しっとりきめ細かいパウンドケーキを作るための工程のポイントを、
くわしく紹介していきたいと思います!

パウンドケーキの基本配合とは?

パウンドケーキはフランスではカトルカールと呼ばれます。

バター・砂糖・卵・小麦粉の割合が1:1:1:1と4同割であるというのが、
基本配合になります。

家庭用のレシピでは、下記のようにすべての材料が100gずつでパウンド型1本分となるものが多いと思います。
バター 100g
砂糖 100g
卵 100g
小麦粉 100g

色々ばレシピを見ていると、この基本配合にベーキングパウダーが配合されている事もあります。
また、少し砂糖の量を減らして甘味を調整したり、小麦粉の代わりにココアパウダーやアーモンドパウダーが配合されているものもあります。

ただ、極端に配合を変えることはできません。
例えば、甘さ控えめにしたいからといって、砂糖を半分にしてしまうとパウンドケーキとしては成り立たなくなってしまうのです。

しっとりしたパウンドケーキを作るためには工程のポイントを押さえる

パウンドケーキの基本の配合はバター・砂糖・卵・小麦粉が4同割です。
昔からずっと受け継がれてきた素晴らしい配合ですので、
美味しくできるはずですよね。

ただ、、実際に作ってみると現実はそれほど甘くない事に気がつきます(;_;)

美味しくできるはずの配合のケーキが美味しくない。
つまりは、手順や工程に問題があるという事になります。

シンプルだからこそ、誤魔化しが効かないのです。

シンプルな配合でも、工程のポイントをしっかりと守ることで失敗せずに作ることができます。
そして、作る人の手の動きが違うだけでも、食感や味は変わります。

熟練した職人さんが作るパウンドケーキは極上に仕上がるのです。

やっぱり練習は必要ですね。
私もまだまだですが、今まで培ってきた経験から家庭でパウンドケーキをしっとりふわふわに作るコツを紹介していきたいと思います。

【しっとりパウンドケーキのコツ①】バターをふわふわにホイップする

ポイントは『バターのクリーミング性』です。

バターをクリーム状にして混ぜた時に、空気を抱き込んでふわふわになる性質のことです。

パウンドケーキの工程では、室温に戻したバターに砂糖を加えてホイップする過程を指しています。
ここで気をつけなければならないのが、バターの温度です。

バターは冷蔵庫で冷えている状態ではカチカチに固いですよね。
しかし、夏場の室温に置いておくと、あっという間に柔らかくドロドロになってしまいます。

バターのクリーミング性を活かしてホイップするには、
バターの温度を20~23℃に調整します。

バターが硬すぎると泡立て器の中に入り込んでしまいホイップすることができません。
また、柔らかく溶けたバターは空気を抱き込むことができなくなります。

さて、バターをふわふわにホイップすることの意味とは何なのでしょうか?

バターがふわふわに空気を抱き込むと、バターの中に無数の気泡ができます。
この気泡がオーブンで焼かれた時の膨らみのもとになるのです。

気泡の内部がオーブンで温められることで膨らみます。
結果としてふんわりしたパウンドケーキが焼き上がります。

ちなみにどっしりした食感にするために、
バターをあまりホイップせずに作るレシピもあります。

私は軽めのふんわりした口溶けのパウンドケーキが好きなので、
バターはふわふわに白っぽく変化するまで十分に泡だてます。
ハンドミキサーの高速3~4分くらいです。
結構手が疲れますよ(^_^;)

慣れてくると、自分の好みに合われてホイップ具合を調整できるようになりますよ(^^)

【しっとりパウンドケーキのコツ②】つぶつぶバターはNG!乳化を極める

テーマは『卵とバターを分離させるな!』です。

では、なぜバターと卵が分離してはダメなのでしょうか?

バターは油分、卵は水分と考えることができます。
バターと卵が分離した状態で、小麦粉を混ぜるとします。

『小麦粉+油』

『小麦粉+水』

すると、上記のように小麦粉は卵の水分とバターの油分のそれぞれと結びつきます。
つまり、2つの異なる食感のものが、ひとつのケーキの中に入っている事になりますね。

小麦粉と水がくっつくと、べちゃっとした状態になります。
水を吸収した小麦粉はグルテンもできやすくなりますよね。

結果として、膨らみが悪くキメの粗い生地になってしまいます。
食べるとモロモロと食感が悪く、決して美味しいと思えるパウンドケーキにはならないのです。

バターと卵が分離してしまっても、ベーキングパウダーを入れておけば、
一見は膨らみますので失敗したかどうかはよくわからなくなってしまいます。

しかし、食べると違いは歴然です。
残念な仕上がりのパウンドケーキに悲しい思いをすることになります。

バターと卵の乳化について超くわしく解説!

お菓子作りでは避けて通れない『乳化』です。
苦手意識のある方も多いのではないかと思います。

でも、順を追って理解していくと、実はとてもシンプルでわかりやすいですよ(^^)

では、いきましょう!

課題『油と水が均一に混ざる理由とは?』

本来、油分と水分はただ混ぜても均一に混ざることはありません。
これは日常生活からも簡単にイメージすることが出来ると思います。

じゃあ、誰かに助けてもらおうよ!という事で登場するのが『乳化剤』です。

図1乳化剤の構造

乳化剤の代表例は、卵の卵黄に含まれるレシチンです。

乳化剤はひとつの構造の中に、2つの異なる性格を持っているのが特徴です。

◎水と仲良しの部分
◎油と仲良しの部分

この両方の性質があるために、水とも油とも手をつなぐことができるのです。
油と水の中を取り持つ仲人さんのようなイメージです。

では、パウンドケーキの工程で卵とバターが乳化された状態とはどのようなものなのでしょうか?

図2油中水滴型のエマルション

図2を見てみると、マッチ棒みたいなのが乳化剤です。
青丸が、水と仲良しの部分です。

水というのは、パウンドケーキの材料の卵の水分と考えてください。
水分をぐるっと囲むように、乳化剤の青丸が配置していますね。

油と仲良しの黄色棒の部分は外側に向いています。
外側には、油分のバターあります。
つまり、乳化剤を仲介役としてバターの油分の中で水を綺麗に分散させた状態になっています。

卵の水分は、乳化剤によってバターの中に隠されてしまっている状態です。
綺麗に乳化されると、見た目では卵の存在はわからなくなってしまいます。
黄色っぽいバターができるイメージです。

難しい言葉になりますが、このように油の中で水が分散し乳化された状態を油中水滴型といいます。

そのためバターと卵が分離してしまうと明らかにわかりますよ。
なぜなら、卵がそのまま目に見えるのですから。

【乳化のポイント】卵とバターの温度に注意!!

卵とバターを均一に乳化させるためのポイントは3つです。

①卵を少しずつ入れる
②よーく混ぜる
③温度

また出てきました(^_^;)
温度です。

パウンドケーキを成功させるために鍵は材料の温度だと言っても良いくらいに、
卵とバターの温度は超重要なのです。

パウンドケーキの工程では、バターと砂糖をホイップした生地の中に卵を乳化させていきます。

家庭用のパウンド型1本分のレシピだと、1回ごとに大さじ1位の卵を加えてよーく混ぜます。
もし、卵がバター生地のボールの中にたくさん入ってしまったら、焦らないで戻して大丈夫です。

ここは慎重にいきましょう。
急ぐ必要はありません。

もし、残りの卵の量が半分近くあるのに分離気味になってしまうという時は、
温度が低くなっている可能性が高いです。

この時は、バター生地の入ったボールを少し温めます。
温度が上がるだけで、キチンと乳化していくことがよくあります。

決して、バターと卵が分離している状態で、次の卵を入れないでくださいね。
一度分離してしまうと、修復するのはかなり難しくなってきます。

また、バターが乳化できる卵の量には限りがあります。
そのため、加える卵の量が増えてくると許容量を超えてしまい、分離する可能性が高くなってきます。

卵の量が残りわずかになってきたら、1回に加える卵の量を少なくすると
分離するのを防止することができます。

繰り返しになりますが、一気に卵を入れるのは絶対ダメです!
温度が低くならないように注意して、少しずつ乳化させてくださいね。

綺麗に均一に乳化されたバターと卵の生地は光沢があって艶々です。
その状態を目指して、根気よく乳化させましょう!

【しっとりパウンドのコツ③】小麦粉を入れたらよく混ぜる

小麦粉を加えてよく混ぜて良いの!?

私がお菓子作り初心者の頃、パウンドケーキはさっくり混ぜるのが常識だと思っていました。
なので、小麦粉を加えてから『よく混ぜる』というのは目からウロコ。

なぜ、小麦粉をさっくり混ぜるだけではダメなのか?
例え話をあげつつ、考えていきたいと思います。

小麦粉には水を吸収して練ると、グルテンという粘り気のある物質ができるという性質があります。

グルテンは、パン作りではパンを膨らますために必要不可欠なものですが、
お菓子作りでは『グルテンを出さないように!!』という感じに邪魔者扱いされているイメージがあります。

これは余談ですが、小麦粉に含まれるタンパク質が水と出会うことで、グルテンに変化します。
そのため、小麦粉に含まれるタンパク質の量で、グルテンの量が決まってきます。

強力粉はタンパク質量の多い小麦粉です。そのためパン作りに使われます。
一方で、薄力粉はタンパク質量の少ない小麦粉です。
お菓子作りでは過剰なグルテンを必要としないため、タンパク質量の少ない薄力粉が使われるのです。

ここで疑問が沸いてきます。

パウンドケーキを作るときに、小麦粉をよく混ぜたらグルテンができて膨らみにくくなるのではないか?

これは当然の疑問です。では、視点を変えて考えていきましょう。

パウンドケーキは中に含まれる気泡や、卵の中の水分がオーブンの中で水蒸気に変わって膨張することでふんわり大きく膨らみます。

ただ、膨らんだ生地は支える力がなければしぼんでしまいます。

これを支える骨格の一部になるのがグルテンなのです。
グルテンは網目状の構造をしていて粘り気があるのが特徴です。

キャンプをするときに、ビニールだけでテントを立てることはできませんよね。
強くしなやかな骨組みが必要なのです。

そのため、パウンドケーキの工程ではある程度のグルテンができるまで、小麦粉をよく混ぜます。
その過程を目で追っていくと、混ぜ始めはボソボソとしていた生地が、
だんだんとキメ細かくねっとりと繋がりを持っていく様子が分かります。

混ぜ終わりの目安は、生地の艶です。
キメが粗くボソボソの生地では光沢がありませんが、適正なグルテンができると艶っぽい光沢がでてきます。

この状態になるまで、ヘラを返しながら全体を均一に生地を混ぜていきます。

ただし!混ぜすぎはダメですよ。
過剰なグルテンは膨らみを阻害してしまいます。

ここは、怖がらずに艶がでるまでよく混ぜることが大切です。
混ぜ足りない時によく起こるのが、パウンドケーキの側面が凹んでしまうX型の形状です。

これは、私も何回も失敗して負のローテーションに陥った苦い経験があります。
X型になってしまう原因はそれだけではありませんが、生地を支えるだけの骨格がない事もひとつです。

◎まとめ◎コツを押さえたら練習あるのみ!しっとりパウンドケーキを自宅で焼こう

しっとり食感のパウンドケーキを作るための3つのコツを下記にまとめますね。

①バターをふわふわにホイップする
②卵とバターを分離させない
③小麦粉を入れたら、艶がでるまでよく混ぜる

3つのコツの全てに、卵・バター・小麦粉の性質そのものが関わっています。
それを科学的な目線で理解していくと、失敗が格段に減ります。

私はパウンドケーキが大好きです。
作り方や具材などで、本当に色々な姿に焼きあがってくれます。

何より作るのが楽しいのかもしれません。
バター・砂糖・卵・砂糖というたった4つの材料が均一に混ざり合い、
艶やかな生地に変わっていく様子が何とも美しいのです(^^)

美味しく焼きあがる生地は、焼く前から優雅な見た目をしています。
それくらいに生地作りが何よりの勝負なのです。

シンプルなものほど難しいと言いますが、
作りやすいのでチャレンジしやすいのもパウンドケーキの良いところです。

たくさん作って練習する。
ひとつひとつの疑問を解決していくと、必ずしっとり極上のパウンドケーキが完成するはずです♪

パン教室のわたしがなぜお菓子をここまで学ぶのか??
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参考資料
科学でわかるお菓子の「なぜ?」