食パン型の1斤。
サイズがひとつだけでないのって知っていましたか??
私が、この事実に気がついたのは、、、
なんとパン作りを始めてから約5年後。
パン教室で習ったレシピ通りに作っているのに、
何だか、、、型一杯まで発酵するのに時間がかかるなぁ~~。
高さも出ないし。。
食パンを作る時、このような悩みをずっと抱えていました。
私と同じ悩みを持つ方いらっしゃいませんか?
最初に食パン型1斤のサイズについて解説し、
その後に粉量の計算を例を示しながら一緒に計算していきますね。
食パン1斤は何グラム?
食パン1斤の重さについて考えた事がありますか?
食パンを買ったときに、袋の表示を見てみましょう!!
ここに答えがあります。
一斤は340g以上です。
『1斤は340グラム以上です。』
ここで注目するのは、340グラムという数字ではありません。
『以上』
340グラム以上という事は?
340g以上あれば、340gも400gも1斤として売られています。
これは包装食パンの表示に関する公正競争規約で決められたルールです。
https://www.pan-koutorikyo.jp/rules.html
この規約を見ると1斤340gを基準をして、半斤や1.5斤の重量についても記載されています。
◎170グラム以上を半斤
◎340グラム以上を1斤
◎510グラム以上を1.5斤
どれも『以上』ですね~。
この以上が、食パン型のサイズにつながっていきますよ!!
食パン型1斤のサイズは決まっていない!?
食パン1斤は340g以上です。
つまり、、
340グラム以上の重さがあれば良いので、サイズは関係ないという事です。
実際に売られている食パン型1斤の容量の部分に注目してみてください。
1625ml、1499ml、1700ml 等、、、、、
少し調べるだけでも、200mlもの差があります。
レシピに『1斤』と書いてあっても、レシピを書いた人が持っている食パン型と自分自身が持っている食パン型の容量は違う。
この大前提は知っておいて損はありません!!
食パン型1斤の粉量の計算法
自分自身で持っている食パン型の合わせて、粉量を実際に計算してみましょう!
①手持ちの食パン型の容量は?
一つ目の方法は、食パン型の容量を知りたい時は型ギリギリまで水をいれて、その水の重さを測ります。
◎水の1グラム=1ミリリットル
ということですね。
ちょっと面倒だな、、という時は型の容積を計算しましょう!
内寸(型の内側の長さ)を測って見てください。
型の容積(ml)=縦(cm)× 横(cm)× 高さ(cm)
食パン型によっては、直方体ではなく上に向かって幅広になっているものもあるので、厳密ではないですが、だいたいの容積がわかれば良いと思います。
②比容積を決める
比容積(・・?????
何それ?と思いますよね。
簡単に言うと、
型の容量(ml)がパン生地の量(g)の何倍かという意味です。
比容積 = 型の容積(ml)÷ 生地量(g)
例えば、
型の容量が1500ml
パン生地量が275g だと、、、、
比容積:1500(ml)÷ 275g =3.0
ここで注意して頂きたいのは、
比容積はパンの種類によって違います。
なぜなら、パン生地の種類によって膨らみ方は違いますよね。
大きく膨らむパン生地もあれば、それほど膨らまないパン生地もあります。
使うパン酵母によっても違うと思います。
ここでは一般的な値を紹介しますね。
山形食パンの場合:比容積=3.0~3.5
また、レシピに『型の容積』と『生地量』が記載されていれば、上の計算式を使って自分で比容積を求めることができますね( ´ ▽ ` )ノ
③1斤の生地量を求める
比容積=型の容積(ml)÷ 生地量(g)
数学っぽくなりますよ~。
この数式を『生地量=』の形に直しましょう。
生地量(g)=型の容積(ml)÷ 比容積(g)
自分自身が持っている型の容量が1500ml
山形食パンを作りたいので、比容積を3とします。
1500(ml)÷ 3 = 500(g)
1500mlの1斤型の場合、必要なパン生地の量は500gとなります。
④材料の粉量の割合を求める
さっきから生地量と連発していますが、生地量って何よ??
という所から説明しますね。
食パン1斤の生地量は食パン型に入れるパン全量の重さです。
例えば、食パン型に250gずつ分割した生地を2つ入れる場合の生地量は、
生地量:250g×2 = 500g
言い換えると、
1斤型1本分のレシピの材料をすべて足した量(g)です。
自分自身で作ろうと思っているレシピが、この配合例のものとして考えていきましょう!
配合例(山形食パン1斤)
強力粉 275g
塩 5.5g
イースト 2.5g
砂糖 13g
バター 11g
水 193g
◎275+5.5+2.5+13+10+193=500g
このレシピの配合例では、食パン1斤の生地量は500gです。
強力粉や薄力粉、全粒粉等がある場合は、それらを足して粉量としてくださいね。
すべての材料を足し合わせた生地量は500gです。
そのうちの強力粉の量(粉量)は275gです。
生地量に対する粉量の割合は?
275(g)÷ 500(g) = 0.55
つまり、生地量のうち55%が強力粉の量(粉量)ということになります。
【例題】手持ちの食パン型1斤に必要な粉量は?
前の章で示した配合例のレシピを作りたい!!と思った時、自分の持っている型に必要な粉量を計算してみましょう!
配合例(1500mlの1斤型)
強力粉 275g
塩 5.5g
イースト 2.5g
砂糖 13g
バター 11g
水 193g
①自分自身が持っている1斤型の容量
1400ml
②比容積
レシピの型の容量1500(ml)÷ レシピの生地量500(g)=3.0
③必要な生地量
型の容量1400(ml)÷ 比容積3.0=467g
④生地量に対する粉量の割合
レシピの粉量275(g)÷ レシピの生地量500(g)=0.55(55%)
これで、必要な数字は揃いましたよ~!
必要な粉量(g)=③必要な生地量(g)× ④粉量の割合
つまり、、
必要な粉量 467g × 0.55 =257g
1400mlの1斤型でこのレシピを作りたい場合は、
強力粉の量(粉量)を257gにする!!という計算結果になりました。
これは、、、一回一回計算するのは疲れる。。。
ですよね(笑)
お気に入りの食パンのレシピは、きちんと計算しておくと良いと思います。
何回も作りますからね。
やはり、ここは慎重に失敗がないようにしたいところです。
違うレシピにチャレンジしたくなったら、、
お気に入りのレシピと粉量を比べてみて大きく違いがなければ、
いつも通りの手持ちの型に合わせた粉量で作ってみても良いだろうと思います。
そもそも、使う型の容積まできちんと書いてあるレシピばかりではありません。
1斤型の範囲であれば、大失敗にはならないと思いますよ。
◎まとめ◎お気に入りの食パン型を見つけたら、その型を使いこなして美味しい食パンを焼こう!!
私がパン作りを始めた時、やはり一番最初に買ったパン型は、
食パンの1斤型でした(^^)
だから、すごく愛着もありますし、使う頻度も高いです。
食パンは日本人の食卓には、欠かせない主食のひとつでもあります。
美味しい食パンが焼けるようになりたい!
というのは、パン作りを始めたときの最初の目標だったと思います。
シンプルなだけに難しい。
だからこそ、生地量の計算など事前準備でクリアできるものは、
ささっとこなしてしまいましょう!
本当に向き合うのは、捏ねあげたパン生地です。
そのパン生地が美味しく焼きあがるように、発酵させて形を作る。
オーブンから出てきた食パンが、型の上から顔を出しています。
ぷっくり山形に膨らんでいる姿をみるのが、
何よりの楽しみですよね♪
皆さんのパン作りの手助けになれば嬉しいです。
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参考文献
パンづくりの失敗と疑問をスッキリ解決する本
包装食パンの表示に関する公正競争規約