【材料の知識】ミルクフランスのクリームに使う砂糖は?

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パン屋さんの定番パンのミルクフランス。
手作りしてみたいパンの一つですよね!

中にサンドするミルククリームがとっても美味しい(o^^o)
私も子どもの頃から大好きなパンです。

練乳・バター・砂糖をぐるぐる混ぜるだけで簡単♪
わぁー美味しそう!と味見をしてみると、、、

『じゃりじゃり、、、』

あれ?お店みたいになめらかなクリームを作りたかったのに(゚д゚lll)

砂糖が溶けていない。。

どうすれば良いのーーーー!!!

これ、実際に相談を受けた内容なのです。
同じ悩みを抱えている方も、多いのかなと思います。

私なりの解決法を、砂糖の特性に注目して解説していきたいを思います!

砂糖の粒の大きさは色々!ミルクフランスのクリームにグラニュー糖や上白糖をいれると、、、

ミルクフランスにいれるクリームの主な材料は、

練乳、バター、砂糖

ご自身で使っている砂糖をよーく眺めていましょう!

グラニュー糖

上白糖

この2つを使う方が、圧倒的に多いのではないかと思います。

粒の大きさは、、、意外と大きいですよね。

特にグラニュー糖は、粒が大きく、キラキラと結晶が光っていますね。

ホットコーヒーに砂糖をいれると、溶けるまでに時間がかかるものです(;´д`)

そのイメージを持つと、砂糖を溶かすのは予想以上に大変というのがよくわかると思います!

という事は?

ミルクフランスのクリームの砂糖として

グラニュー糖や上白糖を使うと、砂糖の粒が溶け残る可能性があります。

砂糖の溶け残りは、そのまま食感に影響します。

なめらかなクリームになりません。

そして、砂糖が溶けていない場合、
口の中に入れた砂糖が溶けるまでには、時間がかかります。


となると、クリームを食べた時に後味に残る甘味も強くなるはずですね。

砂糖の味の違い!グラニュー糖と上白糖の味は違う?

お菓子作りに使われる砂糖で、圧倒的に多いのが

グラニュー糖

なぜでしょうか?

グラニュー糖、上白糖、黒糖の成分の割合を表1に示しました。

農蓄産業振興機構のホームページを参考にさせて頂きました。https://sugar.alic.go.jp/tisiki/ti_0001.htm

グラニュー糖は砂糖の甘味の成分であるショ糖の割合が99.95%と、純度の高い砂糖です。

ショ糖は砂糖の甘味成分です。

しかし、

ショ糖の割合が多い=甘味が強いという訳ではありません。

人間の舌で感じる甘味は、それほど単純ではないのです。

実際に上白糖とグラニュー糖を食べ比べてみるとよくわかります。

ショ糖の割合 グラニュー糖 >>>> 上白糖

甘味の強さ  上白糖 >>>> グラニュー糖

私も実際に食べてみて、上白糖の方が甘さが強くて、後味に残るように感じます。
多くの方が同じように感じるのではないでしょうか。

グラニュー糖は、ショ糖の純度が高く、甘さ以外の他の味がない。

という事になるので、

グラニュー糖は、スッキリと後味に残らない甘さが特徴です。

一方で、上白糖はどうでしょうか?

上白糖の成分をみると、ショ糖が97.8%です。その隣の成分に注目してください。

転化糖

上白糖はしっとり感を出すために、ショ糖に転化糖が振りかけられています。

転化糖は、ショ糖よりも少し甘味が強いのです。

そのため、

上白糖は、後味に残るようなコクのある甘さが特徴です。

少し脱線しますが、白くない砂糖についても考えてみると面白いです( ´ ▽ ` )ノ

黒糖

黒糖の味ってどう思いますか?

黒糖はサトウキビの搾り汁をそのまま煮詰めたもので、灰分(ミネラル分)が多く含まれます。

名の通り、色も黒くて白いお砂糖とは全く違う味がしますね。
私が黒糖を食べてみての感想は、、

黒糖の味がする!!

そのまま(笑)

そうなのです。黒糖は独特の風味があります。
そして、後味にも甘さと風味が強く残りますよね。

成分に注目してみると、

灰分

白い砂糖と比べると、ミネラル分がとても多いのがわかります。
また転化糖の割合も多いですね。

そのため、

『THE黒糖』という独特の強い風味と甘味があります。

黒糖に限らず、ミネラル分の多い『きび砂糖』も甘さ以外の風味が強い砂糖です。

これらのミネラル分の多い砂糖は、使い方を間違えると、

お菓子やパンが砂糖そのものの味になってしまうので注意が必要です!

例えば、私はバナナケーキを作る時はきび砂糖を使います。

バナナの素朴な風味とよく合うと思うので、きび砂糖を選んで使っています(^。^)

黒糖蒸しパンも黒糖の味をダイレクトに感じますよね。

どの砂糖を選ぶか?

これも、美味しいお菓子やパンを作るために、
大切な大切な知識のひとつです!!

粉砂糖とは?ミルクフランスのクリームが簡単になめらかに仕上がる!

砂糖の味と粒の大きさについて考えてきました。

砂糖の粒が小さい砂糖の代表といえば、、、

粉砂糖

名の通りに、粉のようにふわふわとした粒子の細かい砂糖です。

粉砂糖の味はどうなのでしょうか?

粉砂糖は、グラニュー糖を細かくした砂糖なのです。

つまり、味はグラニュー糖のようにスッキリとした甘味。

お菓子作りにも、よく使われる砂糖である理由がよくわかります( ´ ▽ ` )ノ

粉砂糖はバターと混ぜ合わせた時にも、

簡単に溶けてなめらかに仕上がります。


そして、良い意味で砂糖の風味がなく

練乳やバターの味の邪魔をせずに、スッキリとした甘みを足すことができます。

以上のような理由から、

なめらかなミルククリームを作りたい時、

私は粉砂糖をおすすめしています\(^^)/

実はじゃりじゃりも美味しい!ミルクフランスのクリームの好みは?

今回はなめらかなクリームを作りたい!!をテーマにして解決法を考えました。

でも、、、

実は、あえて粒の大きいグラニュー糖を使って、

じゃりじゃりした甘さを楽しむミルククリームのレシピもあるのです♪

パン屋さんのミルククリームも、お店によって違いますよね!!

このパン屋さんのクリームみたいなのが作りたいなぁ~と思う事もしばしばあります。

色々なレシピに挑戦して、
自分好みのミルククリームを見つけてみるのも楽しいですよ♪

皆さんのパン作りの手助けになれば嬉しいです(^^)/

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参考文献
日新製糖株式会社ホームページ
農林水産省ホームページ
株式会社 パールエースホームページ
農蓄産業振興機構ホームページ