【材料の知識】アガーとゼラチンの食感の違いは?ゼリーの溶ける/固まる温度で考える~取り扱いのコツ

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春・夏と気温が高くなると、清涼感のあるゼリーがより美味しく感じるようになります!

子どもも大好きなゼリー。
混ぜるだけでできる手軽さもあり、みかんゼリーや牛乳寒天など、、
家庭で作れるレシピもたくさんありますね(*^_^*)

ところで、お菓子作りで使う凝固剤は主に3つです。

①ゼラチン
②寒天
③アガー(カラギーナン)

ゼラチンと寒天は聞いたことがある方がほとんどではないかと思いますが、

アガー(’◇’)???

聞きなれない方も多いと思います。

でも、このアガー。
実は、市販のゼリーなどにもよく使われる身近な材料です!!

とても美味しく便利な材料なので、ここでアガーの特徴について考えたいと思います。

アガーとは何か?食感の違いをゼラチンと比較して考えよう

 アガーゼラチン
原料スギノリ科の海藻動物の骨、牛皮、豚皮
溶ける温度 (融解温度)*50~65℃20~25℃
固まる温度 (凝固温度)*35~45℃3~10℃
  *アガー又はゼラチンで作ったゼリーの融解/凝固温度

ゼラチンの原料が動物のコラーゲンでである事はよく知られていますね。

一方で、アガーの原料は海藻です。
もう一つの有名な凝固剤である寒天とよく似ている事がイメージできると思います。

そして、興味深いのが
アガーで作ったゼリーの融解温度=溶ける温度です!

まず体温を考えてみましょう!!

人間の体温は約36℃です。
口の中に体温計を入れて体温を計った事がありますか?

そう、口の中の温度も体温の36℃位と考える事ができますね。

ゼラチン、アガーで作るゼリーの融解温度を体温と比較してみましょう。

融解温度 ゼラチン(20~25℃)< 体温(36℃) < アガー(50~65℃)

つまり、、
アガーは体温で溶けない!!

口の中にいれたアガーのゼリーは、溶けずに個体のまま喉まで届きます。
            ↓
冷蔵庫で冷えたゼリーが、喉越しよく通る。
            ↓
清涼感がある美味しさ♪


一方で、ゼラチンはどうでしょうか?

ゼラチンは体温で溶ける
     ↓
口溶けが良い。ムースやゼリーがすっと溶けるようになくなる。

ゼラチンの口溶けのよさは、お菓子作りには欠かせないものですよね。

【検証】夏場の持ち歩きに注意!ゼラチンのゼリーは室温で溶ける/アガーのゼリーは室温でも溶けない!

ゼリーの融解温度が違うアガーとゼラチン。
それぞれで作ったゼリーの融解温度から、食感の違いを考えてみました。

ゼラチンで作ったゼリーの溶ける温度は『約20~30℃』

これは室温でも溶ける??と考えますよね。 

答えは『YES!』です。 

ゼラチンで作ったゼリーやムースは、
室温の高い日に冷蔵庫の外で放置すると溶けてしまいます。

一方で、アガーで作ったゼリーの融解温度は50~65℃です。
ここまで室温があがる事は通常はありませんね。

つまり、、アガーで作ったゼリーは室温でも溶けない。 
持ち運びしやすい!!となります。

夏場の室温を想定して、
ゼラチンとアガーで作ったゼリーが溶けるかどうか実験をしてみました!

①ゼラチン(溶液200mlに5gのゼラチン)
②アガー(溶液200mlに4gのアガー)

市販のオレンジジュースを使って、ゼラチン又はアガーを凝固剤にしたゼリーを作りました。

冷蔵庫で冷やし固めた時の、表面温度は5℃。
どちらも全体がゼリー状に固まっています。

この2つのゼリーを、35℃の湯につけて放置します。
夏場の暑い日や、外での持ち歩きの気温を想定しています。

35℃の湯に浸けてゼリーを温める

このまま数分以上放置すると、、ゼリーの表面温度は約25℃に上昇しました。
この時のゼリーの状態はどうでしょうか?


①ゼラチンで作ったゼリーは容器の周りから溶け始めています。
 
一方で、アガーで作ったゼリーは溶けていませんね!
傾けても、個体の状態を保っています。

スプーンを入れてみると、①ゼラチンで作ったゼリーは一部が液体になっています。

ゼラチンで作ったゼリーが20℃でも溶けるという事は、
注意するのは夏場だけではありませんね。
基本的にゼラチンで作るお菓子は冷蔵保管が基本です。

持ち運びには保冷剤を用意するのが良いと思います!

溶けたゼリー液を再び冷やした固めた①ゼラチンで作ったゼリー

ところで、室温に放置して溶けてしまったゼラチンで作ったゼリー液を
再び冷蔵庫に入れて、完全に冷やしました。
このように、再び冷えて固まります。

アガーのゼリーを作るときに気をつけるポイント/アガーはゼラチンよりも固まる温度が高い!


さて、アガーで作るゼリーは室温では溶けないという事が分かりました。
この事を考えると、よく常温保管で売られているゼリーが思い浮かびます。

市販のゼリーの中にも
アガーを原材料として使っているものをよく見かけます!
食べ慣れたあの清涼感のある喉越しのゼリーを思い出すと、
アガーがとても身近に感じますね。

アガーとゼラチンのそれぞれで作ったゼリーの固まる温度(凝固温度)に注目してみましょう。

・アガーで作るゼリーが固まる温度:35~45℃
・ゼラチンで作るゼリーが固まる温度:3~10℃



アガーで作るゼリーが固まる温度35~45℃。
これは室温よりも高いですね。

つまり、アガーで作ったゼリー液をカップに入れた後、
室温に放置しても固まるという事になります。

逆に考えると、カップに注ぐのに時間をかけてしまうと、
ゼリー液の温度が下がり、どんどん固まってきてしまいます。



カップに注いだ時、表面にできた気泡が消えにくくなるのも、
ゼラチンよりもゼリー液の粘度が、早く増しているためです。

上の写真で、アガーのゼリーの表面に残っているような小さい気泡の塊です。

アガーで作ったゼリー液にできてしまった気泡は、
早めにスプーンなどですくっておくと表面が綺麗に仕上がります。


◎まとめ◎アガーで作るゼリーは冷たく清涼感のある食感が美味しく、持ち運びにも便利!/ゼラチンとの違いを知って、お菓子作りに活用しよう!

アガーとゼラチンで作るゼリー液の溶ける温度/固まる温度の注目して、
アガーの特徴を考えてみました!

アガーは味の面でも、無味無臭

独特の匂いを感じることのあるゼラチンとは、この点でも大きく違います。

私はアガーのクリアーな味わいと、清涼感のある喉越しが大好きです。
ぜひ、ゼラチンとの違いを味わって頂きたい、おすすめの材料です!

最後まで読んで頂き、ありがとうございました(^^)/

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参考文献:科学でわかるお菓子の「なぜ?」
     NEW調理と理論 第二版