食パン型のサイズに決まりはありません。
『一斤』と売られている型の場合でも、実際のサイズはバラバラ。
私が初心者の時にも、こんなにがい経験があります。
食パン型を買おうと、はじめて合羽橋商店街に行きました。
初心者の私はよくわからないままに、テキトーに選んだ食パン型を購入しました。
一般的にホームベーカリーでいう『一斤』の粉量は250gになります。
そのため、ネットを検索した時に出てくるレシピのほとんどは一斤の粉量が250gになっています。
私は、自分で購入した一斤型でネットで探したレシピ通りの分量で食パンを焼きました。
しかし、、、いつまでたっても最終発酵で、型上の高さまでパン生地が膨らんで来ないのです。
何でだろう?と思いつつも、かなり長い時間を最終発酵に費やしていました。
その後、パン教室に行き、はじめて学んだのが『型比容積』です。
その型比容積を計算して、私が買った食パン型に適した粉量を計算しました。
この答えは粉量300gです。
同じ一斤型だからといっても、必要な粉量は型によって違うことを肌で感じた瞬間でした。
このブログでは手持ちの食パン型にあった生地量が計算できるように、
型比容積の理論をわかりやすくお話していきたいと思います。
食パン一斤のサイズに決まりはない!
パン一斤の定義は 包装食パンの表示に関する公正競争規約で決められたルールです。
この規約によると、パン一斤の重量は340g以上とされています。
この重量は、焼きあがったパンの重さです。
実際に食パン一斤を買ってきて、はかりで重さをはかってみてください。
340g以上の重さになるはずです。
そしてポイントはここです。
『以上』ですから、ちょうど340gでなくても良いのです。
そのため、一斤と売られている食パンのサイズはお店によって違います。
お店に並んだ時のパンの重さが340g以上になれば良いので、
食パン型のサイズもお店によって違うということになりますね。
もちろん、家庭用に使う食パン型のサイズにも決まりはありません。
お手持ちの食パン型に合わせて、必要なパン生地の量を計算することが大切です。
パンの型比容積ってなに?
パン生地は重さの単位のグラムではかります。
一方で、パン型は容積の単位のリットルではかります。
このふたつは、もともと単位が違うので比較できません。
では、『型比容積とは何者なのでしょうか?』
これは私の予想ですが、
パン屋さんで使うパン型のサイズはお店によって違います。
そのため、それぞれのお店の型に合わせたパンの生地量を、
効率的に計算するために考えられたのが『型比容積』なのだと思います。
そう考えると、型比容積の目安(例えば、山形食パンなら3.0~3.5)という値も
経験則によるものなのだろうと思います。
実際には、型比容積はレシピを考える人が決めていきます。
この値に決まりはないということですね。
パン生地によって膨らむ大きさも違いますし、
レシピによってはふわふわの軽い食感にしたいパンもあります。
一方で、ギュッと密な重い食感のパンのレシピもあります。
型比容積の値はレシピによって違うのです。
本来は、レシピごとに手持ちの型に合わせた生地量を計算することが必要です。
山形食パン・角食パンの型比容積の目安は?
一般的に言われている型比容積を記載しますね。
◎山形食パン⇒型比容積:3.0~3.5
◎角食パン⇒型比容積:3.9前後
上の図をみるとよーく分かると思います。
型比容積をみるだけで、角食パンの方が必要なパン生地の量が少ないことがわかると思います。
角食パンは、蓋をして四角い形に焼いていきます。
型上までグーンと釜伸びする山形食パンよりも、パン生地の量は少なくなりるのも納得ですよね。
食パン型の型比容積の計算方法は?
STEP①レシピの型比容積を計算する
例えば、こんな食パンのレシピがあったとします。(ちょうど良い数字にするために少々無理やりな配合です。)
*食パン一斤型の容量=1350ml
強力粉250g
イースト2g
塩5g
砂糖9g
バター9g
水175g
材料を上から下まで、すべて合計します。
*パン生地量=450g
型容量:1350÷450=3.0
作りたいレシピの型比容積は『3.0』になります。
STEP②自分の型の容量を調べる
型の容量は色々です。
購入したお店のホームページに記載されていることも多いので、
その商品ページを調べるのが最も楽チンです。
他には、型にビニール袋をいれて満タンに入る水の量をはかりで調べるという方法もひとつ。
縦×横×高さの計算をして、体積を計算しても良いです。
ここでは、手持ちの型の容量を1500mlとして計算していきますよ!
◎自分の型に必要なパン生地の量を計算する
当てはめる計算式はこちらです。
パン型の容積÷型比容積=パン生地の量
(手持ちの型の容量)1500ml÷(レシピの型比容積)3.0=500g
手持ちのパン型に合わせたパン生地の量は500gになりますね。
ここまでたどり着けば、あとは簡単です。
作りたいレシピに戻ります。
強力粉は250g。
そして、このレシピの全体のパン生地の量は450gです。
パン生地全体の量に対する強力粉の割合を計算します。
250÷450=0.56
そして、先ほど計算したパン生地の量500gに0.56をかけます。
500g×0.56=280g(型にあわせて必要な小麦粉の量)
整理しましょう!
◎レシピの食パン型(容量=1350ml)、パン生地の量450g、強力粉250g
◎手持ちの食パン型(容量=1500ml)、パン生地の量500g、強力粉280g
並べてみると、どんな関係になっているかがわかりやすいですね。
整理して計算していくと、そんなに難しくありません。
◎まとめ◎型比容積は超便利!使いこなせればどんな型でもパンが焼ける
型比容積を計算するのは面倒、、です。
でも、計算しないともっと大変です。
調べるのはひとつ。
手持ちの食パン型の容量だけです。
あとは、計算式に当てはめれば計算できます。
焦らず着実に計算すれば必ずできます。
ぜひ、落ち着いてひとつひとつ計算をしていってくださいね(^.^)
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