塗り卵って、
『パン生地に溶き卵を塗るだけでしょー。』
そりゃ、そうです。
でも、、こんな失敗はありませんか?
◎ムラができる
◎刷毛でパン生地を刺した
◎卵を塗りすぎて、天板まで卵が垂れた
◎刷毛でパン生地を引っ張ってしまい、パン生地が潰れた
◎力が強く入りすぎて、パン生地が潰れた
これらの失敗。
私はすべて経験済みです。。
そうなのです。
塗り卵はとても失敗が多い工程なのです。
頑張って捏ねて、発酵させて、成形したパン生地を、、、
オーブンで焼く前の最終仕上げ。
ここで気を抜くと、全てが台無しに(゚д゚lll)
このような事態を避けるための、塗り卵のコツを紹介していきたいと思います!
【塗り卵のコツ①】パン生地にムラなく塗る
パンの工程の中で、焼く前に行う『塗り卵』。
卵が均一にムラなく綺麗に塗れていると、
焼きあがったパンは均一に黄金色でツヤツヤ☆.。.:*・
何とも美味しそうに焼きあがります(^^)
『ムラなく塗る』という事に注目したいと思います。
私が思う第一に大切なコツは、、、
溶き卵を塗った後にパン生地をよーく観察する事。
『それだけ(・_・;)?、、見てるし。』
そう思いますよね。
私も、しっかりと学ぶまではそう思っていました。
では、パン生地に溶き卵を塗った後に天板の前後を変えてみてください。
手前側から見ていた時には見えなかった部分に、
卵の塗り残しが見つかる事が多くあります。
反対側から見ると、今までとは違う視点になるのでオススメです。
私は『よーく観察する』という手間をかけるだけで、
随分と塗り卵のムラが少なくなりました。
当たり前と思う事が、意外ととても大切な場合があります。
オーブンに早く入れたい!
その気持ちもわかりますが、一歩立ち止まってパン生地を観察してください。
より美しく美味しそうなパンが焼きあがります(^_-)-☆
【塗り卵のコツ②】刷毛の種類は?
パン生地に溶き卵を塗る時、ほとんどの方は刷毛を使うと思います。
刷毛って色々な種類がありますよね。
どんな刷毛が良いの?
という疑問を抱えつつも、何となく選んでいる方も多いのではないかと思います。
一般的に手に入りやすい刷毛は大きくわけて2種類だと思います。
上の刷毛の写真を見てみてください。
上側の刷毛は、習字の筆のような柔らかい細い毛で出来ています。
毛の材質は山羊毛やナイロン製のものなどがあります。
下側の刷毛は、シリコン製のものです。
最近は100均でも、シリコン製の刷毛が売っていますね。
さて、本題です。
パン生地に塗り卵をする場合、細い毛の刷毛(上側)とシリコン製(下側)の刷毛のどちらが良いのでしょうか?
賛否両論あるかもしれませんが、
パン生地に負担をかけずに、ムラなく薄く卵を塗るという点では、
私は『柔らかい細い毛の刷毛』をオススメします!
実際に使ったことのある方は想像しやすいのではないかと思います。
シリコン製の刷毛は、素材が固いのです。
『しなやかさ』がないと言った方が良いかもしれません。
そのため、
◎パン生地を潰しやすいです。
また、毛の部分が太く間隔が広いので、溶き卵を必要以上に多くすくってしまいます。
必要以上の卵がパン生地に乗ってしまうので、
◎溶き卵をパン生地に伸ばしきれずに天板まで卵が垂れてしまったり、厚塗りになりやすくなります。
一方で、
柔らかいナイロン製などの刷毛は、卵の量の調整がしやすく扱いやすいです。
【塗り卵のコツ③】厚塗りには要注意!
パン生地に溶き卵を塗る場合、
出来るだけ薄く均一な厚みで塗るのが良いとされています。
塗り卵を厚く塗ったらダメなの?
その疑問について解説したいと思います。
溶き卵が厚く塗られたパン生地が焼きあがるとどうなるか?
を考えるとわかりやすいです。
結論から言うと、
パンのクラフト(皮)が固くなります。
なぜでしょうか?
溶き卵をフライパンに流したらどうなるか想像してみましょう!
もちろん『卵がシート状に固まって焼けます』ね。
錦糸卵を作る時のイメージです( ´ ▽ ` )ノ
塗り卵をしたパン生地の表面では、これと同じ事が起こります。
オーブンの温度は大体180℃を超えています。
フライパンで焼くのと同じで、卵は加熱されて固まってしまいます。
つまり、、、
塗り卵を厚く塗ると、
パン生地の表面で卵がシート状に固まって焼けてしまいます。
そのため、パン生地の皮が厚く固くなってしまうのです(゚д゚lll)
薄くぬった場合はどうでしょうか?
もちろん、卵なので焼き固まります。
でも、厚みが薄いので口に入れた時に食感が固いと感じるほどにはなりません。
【豆知識】塗り卵をするとパン生地に艶がでるのはなぜ?
塗り卵をしたパン生地をオーブンで焼くと、
黄金色でツヤツヤに焼きあがります(^^)
美味しそうな香りと共に、見た目もばっちりカッコ良いですよね。
この艶の正体は何でしょうか?
科学っぽくなりますが、少々お付き合いくだされば嬉しいです。
ひとつめに、
卵黄に含まれるカロテノイド色素と呼ばれる黄色い色素の効果です。
β-カロチンという言葉はよく聞きますかね。
これもカロテノイド色素のひとつです。
神戸化成株式会社さんのホームページに詳しい説明があり、参考にさせて頂きました。https://kobeche.co.jp/technology_post/carotene/?tech_category=coloring-details
このホームページをみても、カロテノイド色素は赤っぽい黄色というイメージですね。
卵に含まれる卵白も焼き上がりの艶に一役買っています。
卵白に含まれるタンパク質が、オーブンで加熱されてパン生地の上に膜状に固まります。
これが、艶っぽく照りを出す効果があります。
◎まとめ◎パンの塗り卵は難しい!コツを押さえてたくさん練習しよう
パンの工程のひとつである塗り卵。
ひとつひとつの動作を考えると、書ききれないほどのコツやポイントがあります(^<^)
そして、上達するためには練習が必要です!!
確かに、卵を刷毛で塗るだけ。という単純な工程です。
でも、実は上手く綺麗に仕上げるには経験と技術がいるのです。
パン職人さんは毎日何個のパンに卵を塗っているのでしょう。
その経験には到底かないませんが、
お家で作る場合はポイントを押さえて、ひとつひとつのパンを丁寧に行うのが良いと思います。
回数を重ねていけば、スピードはだんだんと早くなっていきます( ´ ▽ ` )ノ
焦らずゆっくりと。
それでも辞めずに続けていけば、必ず上手くできるようになるはずです。
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参考文献
パンづくりに困ったら読む本
パン作りの疑問に答える パン「こつ」の科学
パンづくりの失敗と疑問をスッキリ解決する本
神戸化成株式会社ホームページ