パンのレシピにスキムミルクが書いてあるけど、買ってもあまり使わないよね。
できれば買いたくないなぁ。
牛乳に代用したらだめなの???
家庭でパン作りをする場合、
多くの方が感じるところではないかと思います。
私もスキムミルクは使いません。
余っても使い切れないからです。
以前に通っていたパン教室ではスキムミルクを使っていたので
その頃は常備していましたが、、
やはり、パン作りの時以外に登場することがなく余らせてばかりでした。
私自身が作るレシピは、スキムミルクは使わないようにしています。
一方で、ネットやレシピ本の配合を参考にすることもあります。
そんな時はどうしているかというと、
スキムミルクを牛乳に代用しています。
スキムミルクは粉末で、牛乳は液体です。
どうに置き換えたらよいのでしょうか?
お水の量はそのままでよいのでしょうか?
このブログでは、パン作りでスキムミルクを牛乳に置き換える時の計算方法について
くわしく解説していきます。
スキムミルクとはどんなものなのかを理解できると、
すんなり計算できるようになりますよ!
【パン作りの材料】スキムミルクって何?
スキムミルクのイメージはどんなものでしょうか?
脱脂粉乳。
淡白な味。
脂肪分がなくて栄養価が高い。
家庭で日常的に使う方もいると思いますが、
やはり登場回数が多いのは、パン作りの時だろうと思います。
スキムミルクは牛乳から作られています。
ただし、牛乳そのものを乾燥させたわけではありません。
スキムミルクは脱脂粉乳と呼ばれるように、生乳(牛乳)から水分と乳脂肪分を除いて乾燥させた粉末です。
◎スキムミルク=生乳(牛乳)ー水分 ー乳脂肪分
牛乳の成分からみていくと、スキムミルクは無脂乳固形分という部分とほぼ同じ成分です。
無脂乳固形分の中に、乳たんぱく質やカルシウムなどのミネラル分が含まれていて
非常に栄養価の高い部分であることがわかりますね。
牛乳の何割が無脂乳固形分(スキムミルク)になるの?
今回の目標は、スキムミルクを牛乳に代用し換算することです。
スキムミルクは牛乳の成分の一部です。
つまり、スキムミルクを何倍にすれば、牛乳と同じ重さになるかを考える事が
最終目標になります。
先ほどと同じく、牛乳パックの成分表示の部分を見てみましょう。
牛乳全体を100%とすると、無脂乳固形分は8.3%ということになります。
成分をくわしくみていくと、乳脂肪分が3.5%で、残りが水分ということになりますね。
いうなれば、牛乳はほとんどが水分という事です(100ー8.3ー3.5=水分88.2%)
スキムミルクは無脂乳固形分とほぼ同じと考えます。
そのため、厳密に考えるならスキムミルクの12倍が牛乳の重さに換算できます。
(計算式:牛乳100÷スキムミルク8.3=12倍)
ただし、パン作りの場合はその日の湿度などによってもパン生地の水分量が変わります。
そして家庭用のレシピでいえば、作り手の方がどんな小麦粉を使うかによっても水分量は大幅にかわってきます。
だからこそ、もっと簡単な計算にしてしまおうというのが一般的です。
一般的にはスキムミルクの量を10倍にして、牛乳の量を換算していきます。
例えば、10gのスキムミルクを牛乳に換算する場合は
10g×10倍=100gの牛乳に置き換えます。
反対に考えれば、牛乳の1割がスキムミルクという事になります。
100gの牛乳の1割は100×0.1=10g。
スキムミルク10gというふうに計算できますね。
スキムミルクから牛乳に置き換えた分の水分は減らすべき?重要な水分量の計算をくわしく解説
さて、スキムミルクから牛乳に換算する時の計算式はとても簡単です。
スキムミルクの量×10=牛乳の量
パンの配合では水分量がとても大切です。
水と牛乳の両方が使われていることも多いですよね。
スキムミルクを牛乳に置き換えた場合、その牛乳の分だけ水分が増えてしまいます。
おちいりがちな計算間違いがこちらです。
この上の計算がなぜ間違っているかわかりますか?
では、もう一度牛乳の成分を見てみましょうね。
牛乳100gのうち水分の量は100gではありません。
牛乳の中には約10%の乳脂肪分と無脂乳固形分が含まれているのです。
残りの水分は約90%という事になりますね。
ここでも厳密に計算することもできますが、
簡易的に牛乳の9割が水分というふうに換算するので問題ありません。
パン作りではその時の湿度や、小麦粉の種類によっても水分量の誤差がでてきます。
数%を厳密に計算することよりも、
目の前のパン生地をよく観察することの方が大切です。
ではスキムミルクから牛乳に代用してときの、水分量をどう計算するのか見ていきましょう。
まずスキムミルク7gを牛乳に置き換えるときは、単純に10倍します。
牛乳は70gという計算になりますね。
そして、牛乳のうち水分は9割です。
牛乳70g×0.9=63gです。
牛乳に含まれる水分の量は63gですから、
全体の水分147gから63gを引き算します。
147ー63=84g。
水の量は84gという事になります。
計算間違いをしていたときの水分量は77gです。
そして本来入れるべき水分量は84g。
その差は7g。
このレシピは小麦粉200gで作る場合を想定しています。
水分量が3~4%違うと、パンとしてはまったく別ものになってしまいます。
それくらいにレシピの水分量には気を使う必要があるのです。
スキムミルクから牛乳に代用する時、
どうしても水分量は考えないことが多いと思います。
しかし、ここでのポイントは水分量の計算です。
本当に大切な部分なので、間違えないようにキチンと計算しましょうね。
◎まとめ◎スキムミルクから牛乳での換算は10倍で!水分量の計算も忘れずに
牛乳とスキムミルクの成分に注目して、
換算方法をお話していきました。
まとめると下記のようになります。
◎スキムミルクの10倍が牛乳の量になる。
◎牛乳の9割が牛乳に含まれる水分量。
◎レシピ全体の水分から牛乳の9割分の水分を引き算して、水分量を計算する。
ちょっと複雑ですが、慣れてしまえば簡単です(^-^)
ネットで検索するレシピにもスキムミルクが使われるものは多くあります。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
ちなみに、スキムミルクと牛乳はまったく同じものではありません。
牛乳には乳脂肪が含まれているので、イーストの発酵に影響がある可能性があります。
ただ、家庭でのパン作りでは妥協しながら作ることもしばしばあります。
まずはやってみましょう。
試してみないと美味しく焼きあがるかどうかはわかりませんよ(^.^)
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