パンが焼き上がりました!!
どんなパンが出来上がったかな~(*´∀`*)
オーブンを扉をあけると、、、
えーーー、パンの皮に亀裂が入ってる。横割れしてるではないかーーΣ(|||▽||| )
なんで?なんで?何が悪かったの。。
この失敗。結構よく起こります(^_^;)
原因はさまざまですが、
特にハード系の皮(クラフト)が固いパンで起こりやすいのが特徴です。
ハード系のパンを作るときの工程を考えてみると、、、
必ずと言っていいほどに行う
クープ
実は、このクープがパンの横割れを防ぐのに一役買っているのです( ´ ▽ ` )ノ
クープを行なう意味について解説していきます!
【クープの意味①】綺麗な模様をつける
クープを入れる意味は何?
と聞かれて、すぐに思いつくのはこれだと思います。
パンに模様をつける
クープで美しい模様が描かれたパンは、パン屋さんでも売られていますよね(^^)
まさに職人技。
シンプルなバケットや、カンパーニュがお店独自の顔になるのですからお見事です!!
私は上の写真のように、木の葉のような模様をつけるのも、お気に入りです♪
【クープの意味②】横割れ・歪みを防ぐ!
さて、今回の本題に入ります!!
クープがパンの横割れを防ぐ
なぜクープがこのような役割をするのか、
イメージしやすい例を上げて
できる限りわかりやすく説明したいと思います!
まず、「クープ」はどのようなパンに入れる事が多いでしょうか?
ハード系
なぜか?
菓子パンには卵や砂糖、乳製品などが多く含まれていて、
『リッチな生地』という言い方をします。
それに対して、シンプルな配合のバケットや食パンは『リーンな生地』と言います。
菓子パン等のリッチな生地は、膨らむ力が強いので、
オーブンの中で一気に膨らんで、
ふわふわの中身(クラム)と薄い皮(クラフト)が出来上がります。
ハード系のパンはどうでしょうか?
ハード系の場合、パン生地の中までオーブンの熱が伝わっていない段階で、
表面が焼かれて、固い皮ができてしまいます。
まだ、膨らむ余力があるのに、先に外側が固まってしまうのです。
◎ここで、わかりやすくする為にイメージをしてみましょう◎
皮付きのウインナーをボコボコと沸騰したお湯で茹でると、、
中が膨張して『皮』が勢いよく割けます。
ウインナーの皮のどこが割けますか?
えっ、、わからない。皮のどこかが割ける。。
もし、ウインナーの皮に『切れ目』を入れた場合はどうでしょうか?
そうです!!
切れ目のところが広がるだけで、他の皮の部分は割けない。
ウインナーと同じ事が、『ハード系』のパンで起こります。
つまり、、、
オーブンの中で焼かれて、固い皮で覆われたパン生地
↓↓
まだ、中まで火が通っていない。もっと膨らみたいのに、、
固い皮が邪魔をする(ToT)
↓↓
最終的に耐え切れなくなり、皮のどこかが割ける(゚ロ゚)
↓↓
パンの皮に亀裂が入る。。形が歪むーーーーーー(;_;)
この亀裂が入りやすいのが、熱の伝わりにくいパンの横側という事です。
ここに、クープを入れます!
すると、
固い皮の隙間にある『クープ』の部分がプワーっと膨らみます。
◎パンの皮(クラフト)の亀裂、横割れを防ぐ
◎パンの形が歪むのを防ぐ
『クープ』には、このような大切な役割があります。
【クープの意味③】パンの膨らみを良くする
先ほどのウインナーのイメージを持つと、これもすぐに理解できるはずです。
厚く固まった皮はそれ以上伸びる事はできません。
しかしその隙間に、まだ焼き固まっていない部分があれば、、
その部分がぷわーっと膨らむことができます。
その隙間が、クープの事ですね。
クープがパン生地の膨らみを助ける役割をするのです。
【クープの意味④】パンの火通りを良くする
パン生地に火が通るというのは、
オーブンの中でパン生地に熱が伝わることで、パン生地中の水分が蒸発していく過程をいいますね。
パンにクープを入れると、その部分が蒸気の逃げ場になります。
クープを入れる事で、効率よくパン生地中の水分を逃してパンの火通りが良くなるのです。
◎まとめ◎クープには多くの意味がある!
クープを入れる意味を4つ紹介しました。
①綺麗な模様をつける
②パンの亀裂(横割れ)、歪みを防ぐ
③パンの膨らみを良くする
④パン生地の火通りを良くする
パン作りの難関のひとつである『クープ』。
単なる模様だけではない。パンを美味しくするための深ーい意味がありますね( ´ ▽ ` )ノ
奥が深くて面白いです!!
皆さんのパン作りの手助けになれば嬉しいです(^^)/
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参考文献
パン「こつ」の科学