冷めたころ、イングリッシュマフィンが腰折れ・・・
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かなり、豪快に腰折れ(ケープイン)しましたね。
レッスンの試作のためにイングリッシュマフィンを焼いています。
その試作中の失敗作が、上の写真です。
イングリッシュマフィンの腰折れの原因は?
そして、対策はどうするのか?
![ふゆき](https://atelier-epice.net/wp-content/uploads/2023/05/20221221-2215_62a41572002140ff9a7eaa1dfea5f61c-e1683936645707.jpeg)
このブログでは、イングリッシュマフィンの失敗でとても多い
『腰折れ』。
このテーマについて深堀りしてお話していきたいと思います。
イングリッシュマフィンの焼き方に問題あり!?腰折れの原因に迫る!
パンの腰折れ(ケープイン)の原因は主に3つです。
①パンのクラム(内相)の蒸気が十分に抜けていないこと。
②パンのクラスト(皮)が十分に焼けていないため、パンを支える壁の部分が弱くなること。
③そもそものパン生地の骨格が弱い(捏ね不足・過発酵など、、)
上記の内容を踏まえて、イングリッシュマフィンが腰折れしやすい原因を考えていきましょう。
イングリッシュマフィンを焼く時、多くは丸形のセルクルを使います。
![](https://atelier-epice.net/wp-content/uploads/2023/04/IMG_4527-1080x720.jpg)
中のパンが違いますが、この写真のようにセルクルの中にパン生地を入れ、
上下を天板で挟んでオーブンで焼きます。
パン生地は上下左右を囲まれた状態にあるので、
『蒸し焼き』されているのと同じになりますね。
![ふゆき](https://atelier-epice.net/wp-content/uploads/2023/05/20221221-2215_dbf0540b87d60b758610e5efaeda8c3d-e1683857273713.jpeg)
イングリッシュマフィンの場合。
蒸し焼きしているため、
パン生地の内部に蒸気がたまりやすくなります。
この貯まった『蒸気』。
パンが冷めていく時に、この蒸気がクラスト(皮)を湿らせてしまいます。
クラスト(皮)はパンを支える壁になっているわけです。
パンの壁であるクラストがしなしなに弱ってしまうと、腰折れしてしまう原因になります。
余談ですが、食パンを焼いた直後に型ごと台に打ち付ける作業を行うことがありますよね。
この作業も、腰折れ(ケープイン)を避けるために行います。
食パンのように背が高くて、白い部分(内相)が多いパンは
非常に腰折れしやすいのです。
焼き上げて、オーブンから出した直後にトントンと打ち付けることで
中に貯まった蒸気を一気に外に逃がします。
すると、クラスト(食パンの耳)を湿らす原因となる無駄な蒸気がなくなるので、
腰折れ(ケープイン)を防止することができます。
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『生食パン』として売られているパンの中には、腰折れしているものがあります。
これは『しっとり感』を重視して、見た目を妥協しているイメージですよね。
正解をどこに持っていくかは、それぞれです。
ある程度の『腰折れ』は仕方がないという考え方も正解になります。
マニアックな話にはなってしまいますが、
『パンを焼く』という工程をミクロに考えていくと、
パン生地中のデンプンなどが加熱され、さらに乾燥していく現象です。
パンのしっとり感を残したいという思いはよくわかりますが、
ある程度は乾燥させないと、食感も日持ちも悪くなるという状況になってしまいます。
パンの焼き時間を考える時には『パン生地のしっとり感』を残しつつ、
必要な『乾燥』を行うようにレシピを組み立てていきます。
捏ねも発酵も完ぺき!
でも、、最後の最後で、『焼き方』を失敗。
これもあるあるです。
それほど、オーブンを使いこなすのは難しいのです。
焼きすぎないのが正解!?イングリッシュマフィンの食べ方との関係性
『イングリッシュマフィンは甘めに焼く。』
私がパン教室で、はじめてイングリッシュマフィンを習った時にはこのように習いました。
![ふゆき](https://atelier-epice.net/wp-content/uploads/2023/05/20221221-2215_dbf0540b87d60b758610e5efaeda8c3d-e1683857273713.jpeg)
イングリッシュマフィンは、食べる時にトーストするのが基本です。
その時に、カリっと香ばしい状態に焼いてやっと完成する。
そんなイメージなのだそうです。
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確かに、言っていることはよくわかります。
ただ、、実践するのはかなり難しいのです。
腰折れの原因のひとつ。
クラスト(皮)の焼き方が不十分なことがあります。
これは、パンを支える壁となるクラストが弱いと、側面がくぼんでしまうためです。
イングリッシュマフィンは、側面を型で覆った状態で焼きます。
そして、セルクル型で多いのは『ステンレス』です。
ステンレスは、熱伝導が悪い金属なのです。
さびにくいために、ムースなどの冷やし型としては優れていますが、
実は焼き型としては、あまり適していません。
熱伝導の悪い『ステンレス型』を側面で覆うと、
見事に側面だけ焼き色がつかなくなります。
また、イングリッシュマフィンを焼く時に
手作りの紙製の型で代用することもありますよね。
紙の型は、ステンレス型よりも更に熱伝導が悪いのです。
この写真を見てください。
![](https://atelier-epice.net/wp-content/uploads/2023/04/99e43d1c6feeac807ee22c9f0f6c6b4b-1080x720.jpg)
紙製のパウンド型で焼いたパンです。
側面が見事に真っ白。
この場合は、パン自体の背が低いので腰折れはしていませんが、
仕上がりとしては良い状態ではありませんね。
【イングリッシュマフィンの腰折れ対策①】焼き時間を長くする
腰折れの原因の多くは焼き方です。
パン生地の不十分な乾燥、そして焼き色の不足。
その対策としては、やはり焼き時間を長くすることだと思います。
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焼く時の温度を上げる?
すると、イングリッシュマフィンの上下が焦げやすくなるはずです。
その理由は、家庭用のオーブンの場合『上』からの熱が強い印象があるからです。
まずは、レシピ通りの時間焼いてみる。
↓
上下にも焼き色がつかない場合は焼き温度を上げる。
↓
上下は焼けているけど、側面が真っ白でケープインしたという場合は、焼き時間を長くする。
上記のような考え方で試行錯誤すると良いのではないかと思います。
【イングリッシュマフィンの腰折れ対策②】型なしで焼く!
腰折れの原因を考えると、こんな対策もあります。
そもそも型に入れないで焼けば、
蒸気が抜けやすくなるし、側面の焼き色もつきやすい。
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上の写真は、同じパン生地を型あり(右)または型なし(左)で
同じ時間焼いたものです。
この写真からもわかるように、型に入れない方が腰折れ(ケープイン)しにくくなります。
![ふゆき](https://atelier-epice.net/wp-content/uploads/2023/05/20221221-2215_62a41572002140ff9a7eaa1dfea5f61c-e1683936645707.jpeg)
セルクルがなくても、天板を上にのせて焼くだけで
平らなイングリッシュマフィンを焼く事ができます。
簡単な方法なので、良かったから試してみてくださいね。
また、少し手間のかかる方法ですが、
途中で上に載っている天板とセルクル型を外して追加で焼くという方法もあります。
家庭にあるオーブンと相談しながら、良い方法も模索していく感じになるかなと思います。
こんな焼き方もあるよ!フライパンでイングリッシュマフィンを焼く
私も色々と試しましたが、最終的にレッスンでは
この方法でイングリッシュマフィンを焼くことにしました。
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フライパンで焼きます!
![ふゆき](https://atelier-epice.net/wp-content/uploads/2023/05/20221221-2215_96bc42748328671a0b4564e00ac98bcf-e1683857990507.jpeg)
蓋をして蒸し焼きにすると、外はカリっ!中はもちもちしっとり。
オーブンで焼くのとは違うふわもち食感になるのです(*^^)
生徒さんにも、色々な焼き方をご紹介したかったので、
このような焼き方も楽しいかなと思ったことも理由です。
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ただ、フライパン焼きは多少は腰折れします。
上下はこんがり焼けますが、側面に焼き色がつきませんからね。
私は、少しの腰折れは正解として考えました。
それよりも、フライパン焼きの美味しさを優先したかったのです。
とはいっても、ほとんど腰折れしているのはわからないかな。
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コロンと丸い形で、これもかわいいですよね。
イングリッシュマフィンの代表的なお悩みの『腰折れ』。
かなり奥が深いです。
突き詰めると、材料の小麦粉の種類(強力粉、準強力粉、、)や捏ね方・発酵などにも問題がある可能性もあります。
失敗から、自分のパン作りを見直すと技術も知識もグレードアップするはずです!
このブログもお役に立てたなら嬉しいです(*^_^*)
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