『パン作りのバターを室温に戻すのを忘れた!』バターが固い時の対処法/温度の意味について解説します!

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レシピの『準備』欄に書いてある。

パン作りのバターは冷蔵庫から出しておいて、柔らかくなったら使う。

固いままだとダメ?
溶けちゃったらダメ?

家庭でのパン作りをしていると、色々な事が起こります。
部屋の温度が暑い時も寒い時もある。
水道から出てくる水の温度も違う。

特にパンの材料である『バター』は温度を適温にする事がとても大切です。

そして、よくありますね。。

バターを冷蔵庫から出しておくのを忘れた(^_^;)

私も今まで何回も経験があります。

今回のブログでは、

◎パン作りのバターを室温に戻すのはなぜか?
◎バターを冷蔵庫から出し忘れた時の対処法

上記の内容について、理解を深める事ができるよう、詳しく解説していきますね!

パン作りのバターを室温に戻す理由

パン作りの工程の捏ねる段階で、バターを他の材料に混ぜていきます。

そして、バターを練りこむタイミングはレシピによって違います。
最初から小麦粉や水などの材料を一緒に捏ね始める場合と、
ある程度捏ねて、捏ねる工程の途中でバターを練りこむ場合の2パターンがあります。

今回は、一般的に行うことの多い途中でバターを練りこむ時に焦点をあてて説明していきますね。


さて、バターを室温に出しておくと、バターの固さはどうなるでしょうか?

粘土のように指で押せるくらいの柔らかさになる。

部屋の中の温度が、極端に寒かったり暑い季節でなければ、バターは手の指で押せるくらいの柔らかさになります。

この温度帯がとても大切なのです。

なぜでしょうか?

バターを粘土のように自由に形を変えられる状態で、
パン生地の中に練りこんでいきます。

すると、パン生地のグルテンとともにバターが引き伸ばされ、
グルテン膜をコーティングしていくのです。

図1

図1に、バターによってグルテンがコーティングされる模式図を示しました。

油でコーティングしてある麺をイメージしてみましょう!
麺に油をまぶしておくと、麺同士がくっつかなくなりますよね。

このように、バターを練りこんだパン生地は、グルテン同士の滑りが良くなります。
すると、パン生地がよく伸びるようになるのです。

バターはパン生地の中で潤滑油のような役割をしているのですね。

パン生地はよく伸びるようになった結果として、
バターが配合されているパンの特徴がでてきます。

◎ふんわり柔らかい
◎よく膨らむ
◎パンの皮(クラフト)が薄くなる

そして、このようにバターがパン生地の中で薄くのびるようになるには、
バターの温度を調節しなければなりません。

これが、いわゆるバターを常温に戻すという事なのです。

ただ、一言で室温といっても皆さんのご家庭の室温はさまざまです。
季節によっても部屋の中の温度は違います。

では、何度くらいのバターが良いのか?

パン作りでバターの役割を果たすための温度は13℃~18℃です。

意外と温度は低いですよね。
この温度帯だと、指をいれた時に固さもありつつ柔らかいという状態です。


しかし、部屋の中の温度は、20℃以上という事も多いと思います。
常温・室温といっても、ただバターを出しているのでは適温にならないという事です。

私もわざわざバターの温度を測っているわけではないですが、次のポイントは守っています。

①絶対に溶かさない事!(レンジにかける時は要注意)
②室温が高い夏場は長い時間、バターを冷蔵庫から出したままにしない事。

①については、お話しますね。
バターを溶かしてしまうと、前述のバターの性質が失われてしまうのです。
せっかくパンにバターを配合したのに、バターの役割を果たせなくなってしまうという事です。

そして、②についても同じです。
例えばマヨネーズのようにトロトロになってしまったバターがあります。
このバターは30℃近い温度になっていると思います。

先ほどお話したように、パン作りではバターの温度を13~18℃にするのがベストです。

そのため、室温の高い夏場などの季節は、バターが柔らかくなりすぎないように注意しましょう!

バターの役割についてはこちらのブログでも紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね♪
【パン作りの豆知識】バターの代用にサラダ油を使って良いのか?
【バターの入れ忘れ!?】バターなしのパンがどうなるのかを対処法とともに解説します

バターを冷蔵庫から出し忘れた時の対処法

バターをパンに練りこむ時には、13~18℃の温度帯にする事が大切です。

前章では、やわらかすぎるバターや溶けたものはNGというお話をしました。

そして、もう一つ。冷蔵庫からだしたばかりの固いバターもベストな状態ではありません。

冷蔵庫からだしたばかりのバター

上の写真は冷蔵庫からだした直後の固いバターです。
固いバターをトーストに塗ることができないのと同じイメージです。

固いバターをパンに練りこむ事は難しく、通常は冷えて固いままのバターをパンに練りこむことはしません。
ブリオッシュなどのバターの配合が多いパンの場合は、冷たいバターを練りこむという事もありますので、個々のパンの特徴はレシピの記載事項を見てくださいね。

でも、冷蔵庫から出し忘れた!!という事もありますよね。

どうするか??

レンジ??

バターをレンジにかけるかどうかについては賛否両論あると思います。
今は性能の良いレンジもありますしね。

私の場合は、バターが溶ける可能性を考えて、極力レンジは使わないようにしています。
レンジを使う場合は、ものすごく慎重に短い時間を細切れにしてください。
バターが溶けるのはNGです!

では、冷蔵庫からだした冷えたバターをできるだけ早く柔らかくする方法をご紹介しますね。

バターを数mmの厚さに薄く切って、ラップに広げます。
室温が寒い冬以外は、この状態でしばらく置いておけばOKです。

厚みのある塊のバターを柔らかくするには時間がかかります。
しかし、薄くしておくと冷えていた中心部の温度が上昇するのが早くなるのです。

しかし、冬場などの室温が低い季節は、これでもなかなか柔らかくなりません。

そのような時は、手に持って少し揉みほぐしてください。
すると、手の熱が伝わって意外と早く柔らかくなります。

手がものすごく冷たい場合は時間がかかるかもしれませんが、体温は温かいものですよ。

◎まとめ◎バターを室温(適温)にするのは、パンを美味しくするためにとっても大切!

パン作りでのバターの温度とかたさについてお話しました。

◎バターは13℃~18℃の温度に調整するのがベスト
◎夏の室温は暑い!バターが柔らかくなりすぎないように注意
◎バターをレンジにかける場合、絶対に溶かさないように!
◎冷たく固いバターはパン生地になじまない
◎冷たいバターを早く柔らかくしたい場合は、薄くカットする

ポイントを整理すると上記のようになります。

バターは、温度に対してとても敏感です。
パン作りにおけるバターの役割は、単に味つけや香りを加えるだけではありません。

柔らかくソフトな食感のもとにもなります。

バターの良い部分を最大限活かしてパン作りをするためには、温度管理はとても大切です。

パン作りでは、材料の水分の温度調整に目が行きがちですが、

『バターの温度』にも必ず目を向けてあげてくださいね(^^)

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参考資料
科学でわかるパンの「なぜ?」
パンづくりのメカニズムとアルゴリズム