【過発酵!?】砂糖を入れたはずなのに、パンの味がしない(薄い・甘くない)失敗の原因を解説します

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パン作りでは、前に同じレシピで作ったパンは美味しかったのに、
今日のパンはなんだか、、、違う?

という経験がある方も多いと思います。

今までにこんな事はありませんでしたか?

焼きあがったパンの味がしない(゚ロ゚) 
もっと甘いパンが好きなのに、なんでー?砂糖を増やして作ったほうがよかったのかな?

考えてみると、砂糖が全く配合されていないバケットなどのパンも
とても味わい深く、噛むほどに甘味と旨みが出てくるような美味しさがあります。

という事は、『パンの味がない!甘くない!』というのは単に砂糖の問題ではないだろうという想像がつきますね。

このブログでは、

パンの味がしない、甘くない、味が薄くなってしまうという失敗の原因を解説していきたいと思います。

【パンの味がしない原因①】塩の計量が間違っている

パン作りでは計量を正確に行うというのが、ものすごく大切です。

すべての材料を正確にはかる必要がありますが、

特に慎重に計量するのは、塩とイーストです。

なぜなら、塩とイーストはもともと量が少ない事。
そして、少しの誤差がパンの焼き上がりにとても影響を与えるためです。

この2つの材料(イーストと塩)は小数点以下0.1gまで正確に計量する事をおすすめします。

今回は塩に注目してお話しますね。

お料理でも、たったひとつまみのお塩でスープの味がとても美味しくなりますよね。
パンでも同じように考える事ができます。

人間の味覚はとても敏感です。
一般的な家庭で作るパンのレシピでは、塩の量は2~5g位だと思います。

例えば3gの塩を測るとすれば、1g単位のスケールだと誤差がかなり出てしまいますね。

逆に塩の量を多く計量してしまうと、レシピのパンよりのしょっぱいと感じるようなパンになる可能性もあるのです。

塩だけではないですが、材料の計量がしっかりできているか?
もう一度見直してみると何か分かることがあるかもしれません。

こちらのブログにも詳しく紹介しています(*^_^*)ぜひ参考にしてみてくださいね。
【はじめてのパン作りで揃えたい!】必須の道具/その③はかり・スケールの選び方
【入れ忘れに注意!!】パン作りの塩の役割
【検証!】塩なしパン VS 塩ありパン /パン作りでの塩の効果とは?

【パンの味がしない原因②】一次発酵の過発酵

私も経験があるので、声の大にして言いたいです!

過発酵のパンは甘味がなく淡白!!味が薄い!

一次発酵というのは、捏ねたパン生地をボールや容器に入れて、イーストの発酵活動でパン生地を膨らませる工程を言います。

一次発酵では、約2倍になるまでパン生地を発酵させます。

どれくらいの大きさになるまで発酵させるかは、そのパンのレシピによって違います。
レシピをよく読んで発酵の見極めを行いましょうね。

難しいのは、もし一次発酵の工程で過発酵になったとしても、
その後の成形などの工程は問題なくできてしまう事が多いという所です。

焼きあがるまで、一見は成功しているように見えるのです。

私が一次発酵で過発酵したパンを焼いて検証したときの結果を紹介しますね。

一次発酵で過発酵になったパンと発酵適正のパンの比較

一次発酵で過発酵になってしまったパン(左側)は、焼き色が薄く目が詰まっています。

焼き上がったパンをみると、発酵が適正に行われたパンとの差が歴然になります。

ここまで来てやっと『えっ?前に上手く焼けたのと違う。なんでー?』という状況になってしまうのです。

食べてみても、過発酵のパンの味と風味は全く違うものになります。
本当に味がなく、甘味がないのです。

これはなぜなのでしょうか?

パン作りの発酵の工程では、イーストがアルコール発酵を行います。

イーストのアルコール発酵では、
パン生地中のブドウ糖や果糖を材料として、最終的にアルコールと炭酸ガスが発生します。

この炭酸ガスがパンを膨らませるもとになるのです。

ここでは、アルコール発酵の材料の方に目を向けてみましょう。

材料のブドウ糖や果糖は、甘味のある糖分です。
イーストのアルコール発酵がどんどん進むと、、、材料の糖分が消費されてしまうのです。

過発酵となり、糖分が消費されてしまったパン生地には甘味を感じなくなります。

結果として、過発酵のパンは味がない、甘味がないパンになってしまうという事になります。

一次発酵でパン生地の状態を確かめるためにはフィンガーテストを行います。
フィンガーテストというのは、発酵したパン生地に人差し指を刺して穴を開け、その穴の様子を観察する事を言います。

発酵が適正に行われている場合、フィンガーテストをすると穴は少し押し戻されるかそのままの状態を保ちます。

生地の表面は艶があり、捏ねた直後と比較すれば柔らかくなっていますが張りもある状態です。

一次発酵が適正

一方で、一次発酵が過発酵になってしまうと、フィンガーテストでパン生地はプシューっとしぼんでしまいます。アルコール臭もしてきますし、パン生地の表面もざらざらです。

一次発酵が過発酵

一次発酵についてはこちらのブログで詳しく解説しています。
【検証】一次発酵で過発酵になったパンを焼いてみると、、、/過発酵について詳しく解説!
【パン作りの失敗】一次発酵でパン生地が膨らまない!原因と対策は?
【発酵不足と過発酵を防ぐ!】パン作りの一次発酵にタッパーを使うのがおすすめな訳

【パンの味がしない原因③】最終発酵(二次発酵)が過発酵

一次発酵と同じ理由で、最終発酵(二次発酵)で過発酵になってしまったパンも
味がなく甘くない、淡白な味のパンになります。

先ほどのパン作りの工程をもう一度見てみましょう。

図2

最終発酵は二次発酵やホイロとも呼ばれます。
パン生地をオーブンに入れる前に、イーストの発酵の力で膨らませる工程の事を言います。

最終発酵でも過発酵のパンを検証した結果の写真がありますので紹介しますね。

二次発酵の時間を変えて焼いたパン

この写真のパンは右から最終発酵の時間を①10分 ②50分 ③75分 ④110分と段階的に変えて、オーブンで同じ時間焼いたものです。

①発酵不足
②発酵適正
③過発酵
④ひどい過発酵

私は、上記のように分類しています。

③と④はどちらも過発酵のパンです。
とても大きく膨らんで、焼き色が薄いのがわかります。内層のキメが粗い様子もわかりますね。

実際に食べてみると、過発酵になってしまったパンはパサパサとした食感です。
そして、味も薄い。

最終発酵で過発酵になってしまったパンの味が淡白で甘くない理由は、一次発酵が過発酵になってしまったのと同じように考える事ができます。

イーストのアルコール発酵が過剰に進んだために、パン生地中の糖分が使い尽くされてしまったのです。

最終発酵(二次発酵)が適正

最終発酵の具合はどのように確かめるのでしょうか?

見た目の大きさもポイントになりますし、指で少しパン生地を押して見ることで発酵具合を確かめることができます。

最終発酵が適正な場合、パン生地を指で押すと少し押し戻してくる弾力があります。

最終発酵は、オーブンで膨らむための余力を残した状態で終わりにするのがベストです。
そのため、最終発酵が適正な状態ではパン生地は柔らかくなりすぎず張りが保たれているのです。

一方で、最終発酵で過発酵になってしまうと、パン生地に押し付けた指の後がそのままの状態で残ります。

最終発酵が過発酵

二次発酵についてはこちらのブログに詳しく記載しています(*^_^*)
【検証】二次発酵(最終発酵)が不足/過発酵になったパンを焼くと、、、

◎まとめ◎パンの味がない(薄い・甘くない)原因はさまざま/過発酵には十分に注意しよう

手作りパンの味がない(薄い・甘くない)時の失敗の原因について、下記のものを紹介させていただきました。

◎材料(特に塩)の計量が間違っている(小数点以下まではかっていない)
◎一次発酵が過発酵になっている
◎最終発酵(二次発酵)が過発酵になっている

パン作りは、工程の全てが重なり合って最終的にパンとして仕上がります。

そのため原因はひとつではない可能性もあります。

私の経験では、パンの味がないという場合の原因としては過発酵が多いのではないかと思います。

一次発酵で考えてみると、過発酵になってしまう要因もたくさんあります。
◎材料の水の温度は熱すぎていなかったか(夏場にお湯を使ってしまった等)
◎自分の手や機械(ホームベーカリーやニーダー)の熱でパン生地が温まっていなかったか
◎発酵器の温度が高すぎる(40度以上で発酵させている)

また、ホームベーカリーで捏ねから一次発酵までをお任せしてしまう場合にも、
微妙が見極めができていない事があるのではないかと思います。
(今は性能が上がっているかもしれません。)

このブログを読んでくださった方は、失敗したのはなぜ?と悔しい気持ちや悲しい気持ちで読んでくださっているのだと思います。

私も、ずっとそのようにパン作りを続けてきました。

そして、『パンの味がない』という失敗はとても深い疑問でした。
パン教室で製パン理論を勉強して、やっとこの疑問に答える事ができるようになりましたが、
すごく悩みますよね。

だって、美味しいはずのパンが美味しくない。

結構凹みますよ。

1回の失敗の原因まで突き止めれば、次は失敗しない可能性の方が高いです。
なぜなら、失敗を回避する方法をしっているからです。

パン作りは続けていれば必ず上達します。
ぜひ、もう一度チャレンジしてみてくださいね(*^_^*)

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